
この記事のまとめ
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- 誘拐する「人」ではなく「場所」を見分ける教育を
- 知らない人と話してはダメは間違い
- 明るい道は安全な訳ではない
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Contents
子どもは「この場所」で襲われる。
本書は、日本人で初めてケンブリッジ大学大学院で犯罪学を学んだ防犯のスペシャリストで、「危険な場所」を見分けて子どもを犯罪から遠ざける方法が紹介されています。
どういった場所で子供は誘拐されるのか、
犯人はなぜその場所で犯行し、誘拐に成功したのか?
「犯罪機会論」からみた誘拐されやすい場所を正しく理解し子供も親も正しい知識が得られる一冊となっています。
お子さんがいらっしゃるご家庭に一読して欲しい本です。
襲う「人」ではなく「場所」を見抜く力を

私は「子どもは「この場所」で襲われる」を読むまで、このように考えていました。
不審な人とは
- 帽子を深くかぶっている人
- サングラスをかけている人
- マスクをしていて俯いている人
不審な人に遭遇したら
- 防犯ブザーを慣らす
- 逃げる、助けを求める
- 護身術を身につける
昨今、不審者は帽子やサングラスを身に付けていることは少なく、スーツなど景色に溶け込む洋服で犯行するそうです。
また、不審者に遭遇したらどうするかを教えるより、遭遇しないための知識の方が大切です。
本書では犯罪機械論に基づき、「場所」に注目することで犯罪の可能性を予測します。
それは、
「入りやすく、見えにくい場所」を避ける
ということ。
木々に囲われている公園は周りから見えにくく、どこからでも入ることができるため犯行が起こり易いそうです。
住宅街でも両側に高い塀が続いている場所は見えにくく襲われる可能性が高くなります。
人目につかず連れ去りやすい場所を見分ける「景色読解力」が子どもにも親にも必要です。
その防犯意識は間違いかも
「暗い道に気をつけなさい」

街灯が設置されていても、夜だけ安全ということはあり得ないといいます。
「人通りの少ない道に気をつけなさい」

人が歩いているから安全と思うのではなく、いつ見ても変わらない景色を見て安全と危険を判断しなければなりません。
「死角のある場所に気をつけなさい」

子どもに「死角」という言葉を使わない。「死角がなくても見えにくい場所」を認識させるよう教える必要があります。
「知らない人と話してはいけません」

犯罪者は、児童心理のスペシャリストという側面を持っており、子どもの警戒心を解く多くの方法を知っているといいます。
「不審者に気をつけなさい」

子どもを狙う犯罪者も、子どもに警戒心を抱かせないように普通の格好をしている。
類似書籍「うちの子、安全だいじょうぶ? 新しい防犯教育 」
うちの子、安全だいじょうぶ?は2018年6月に出たばかりの書籍です。
内容は「子どもは「この場所」で襲われる」と似ていますが、本書は年齢別に防犯対策の教え方が書かれていますので、

と本人に分かりやすく説明できると思います。
子どもの防犯教育に関心のある方は是非合わせてこの本をお読みください。
「子どもは「この場所」で襲われる」まとめ
「子どもは「この場所」で襲われる」を読むまで、警戒すべきなのは「人」であるとずっと思いこんでいまいた。
しかし、本書を読むことでその考え方は間違いです。
警戒すべきなのは人ではなく「場所」
「入りやすく」「見えにくい」場所を正しく理解し、子供に教えることが重要です。

と親が「入りやすく見えにくい場所」を理解し、日ごろから子どもに教える必要があります。
この「犯罪機会論」、本書を読むまで全く知らなかったので目からウロコでした。
自分の子を守る為に知っていて損のない知識が詰まっています。
お子さんがいるご家庭は是非1度読んでみてください。
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